映画「ビル・エヴァンス タイム・リメンバード」
そういえば「ビル・エヴァンス」の映画を
上映しているようですね。
映画『ビル・エヴァンス タイム・リメンバード』予告編
ビル・エヴァンス。
薬物とアルコールの依存症になって、
最後は自殺のようにして亡くなっています。
51才。
自殺したと思っていましたが、
そうではなく、肝硬変だったようですね。
ビル・エヴァンスは、ヘロインとアルコールを
30代から20年くらい摂取し続けていたとか。
で、前歯も抜けてしまっています。
30代半ばで、歯が抜け落ちています。
その様子は、上記の映画動画でも見ることができます。
インタビューに答えているビル・エヴァンスの動画をよく見ると、
前歯が数本ありませんよね。
30代にして、既にヘロイン中毒。
最悪です。
そういえば、薬物で逮捕されたピエール瀧も
20代の頃から常用していたといいますね。
30年のキャリア。
薬物はいけません。
人身を荒廃させます。
で、そんなビル・エヴァンスの映画。
浜松では、シネマイーラで上映中です。
シネマイーラ
http://cinemae-ra.jp/next.html
しかし上映期間は、7/14〜7/19。
セミのように上映期間がメチャ短い^^;
が、これこそがシネマイーラです。
料金1800円。
ツタヤでDVDレンタル始まったら見よう^^;
で、ビル・エヴァンスの作品は、
壊れそうなガラスのような神経の細やかさと、
精神を病んだものが入り交じった
危ない響きを宿しているんですよね。
たとえば、これ。
Bill Evans - Granadas
グラナダス。
ビル・エヴァンスのファンの間では「不評」らしいのですが、
私的には、もっともいい作品です。
それもそのはずで、アレンジが、クラウス・オガーマンですからね^^;
てか、クラウス・オガーマンの響きで、
「おお、いい」なんて思っているくらいです。
で、絶妙な美しさとなって仕上がっています。
最高。
けれどもビル・エヴァンスのピアノは、寂しいんですね。
メチャ寂しい。
斜陽ーーー。
という言葉がピッタリな響きです。
もっともクラウス・オガーマンのアレンジもそうなんですけどね。
そんな「グラナダス」は、1966年の作品。
ビル・エヴァンスがラリって、
ヘロイン中毒まっしぐらな頃の作品です。
でも、そんなグラナダスは、滅び行く美しさや
切なさがあって、シュールなんですよね^^;
それにしてもジャズは、後になればなるほど
狂気の音楽になっていきます。
モダンジャズ以降は、奇をてらいすぎてしまい、
アタマ(マインド)で作った音楽になっていきます。
内面の奥に潜む禍々しさやドロドロしたものを表現することが
「アート」と勘違いしているんですね。
さすがに、これはアートではありません。
マインドによる表現。
エゴ、狂気、闇を描くことをアートと勘違いしている。
アートは、真我、第五図、徳、慈悲といった
ふくよかで、輝く生命の溌剌さ、躍動を表現していこそです。
技巧や技法にこだわると、このシンプルな真実が見えなくなります。
ジャズは、まさにこの典型。
現代音楽もそう。
その点、初期のジャズは、いいですね。
素直さがあります。
I'll Remember April - Erroll Garner
The Girl from Ipanema- Oscar Peterson trio
エロール・ガーナー、オスカー・ピーターソン。
この辺りは、いいですね^^